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ことの葉暦

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Indispensable

奄美滞在の最後の日は、いつも名瀬という街で過ごします。
奄美群島の都、というべき街で、鹿児島県(念のためにお伝えしておくと、奄美は沖縄県ではなく鹿児島県です!)でも、鹿児島市に次ぐ第二の都市なんだそうです。
東京へ戻る前に「街」というものの空気感に馴染んでおこう・・・ということなのですが、夜に発つ東京への直行便までの時間を、もう勝手知ったる便利なところでのんびり過ごしちゃおう・・・という感じです。

旅先でお土産屋さんや免税店に時間を費やすことをまるでしない私ですが、奄美では必ず買わなくちゃ!と思うものがあります。
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父も大のお気に入りの、黒糖焼酎「加那」(30度)。最近では東京のコンビニでも黒糖焼酎を買えたりするようになっていますが、「加那」のこの度数のものは、こちらで置いてあるところをまだ見付けられていないのです。
そして、浄化とリラックスのためのお風呂には欠かせない、加計呂麻島(奄美大島の南に寄り添うように浮かんでいる島です。)の自然海塩。これもおそらく東京では買えないもの。行くたびに買いだめしています。
もし、故郷にとっても愛着を感じられているとか、ものすごく好きで何度も訪れてしまうような場所に出会えている、という方は、バスソルトを作る時、手に入るならその土地の自然塩を使ってみることをオススメします。死海のお塩も、アンデスのバラ色のお塩も目じゃないくらいに気持ちよいお風呂にきっとなりますよ!
奄美のお塩も色々試したのですが、私にはコレが一番合っているみたいです。

静かに感謝の気持ちに浸ることができる素敵な教会だとか、立派なガジュマルやゴムの樹に囲まれた古い住宅地の中の小さな公園だとか、やっぱり立派なアカギたちが小学校を見守るみたいにして並んでいる小道だとか、お気に入りのお散歩スポットもいくつもある街です。
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↑写真は、街を一望できる「おがみ山」というところの風景たち。街の人たちの憩いの場になっていて、犬のお散歩に来るそばに暮らす人たちや、お弁当を食べにくるふもとで働く人たちの姿がいつもあります。この日は課外授業にやって来た小学生の列の後について登って行ったら、朝のお散歩を終えて降りて来る保育園児たちとすれ違いました。

もしも空と海の青の階調や、樹々たちの濃い緑に縁取られていなかったとしたら、名瀬は、多くの人たちが求める「美しい街」という姿をしては、もしかしたらいないかもしれません。
名瀬の街の建物の多くは、海からの塩を含んだ風にさらされて、古びていたり、傷付いていたりします。激しいくらいに新陳代謝をしている東京の建物を見慣れていると、心配になるくらいだったりします。
でも、一歩中に入ると、とても感じがよくてご飯が美味しいカフェがあったり、信頼してお任せできるセラピストさんがいたりします。安心するのに十分なだけ豊かな暮らしが、ちゃんと息づいて、しっかり営まれています。

対して東京は、見映えにとても気を使っている街、といえると思います。世界中から集まった贅沢なものがとび交い、人々がそれに向かって意識を研ぎ澄ませている、ほんとうに瀟洒な街でもあるし、そういう意味で、美しい街ではあると思います。
ただそれはもしかしたら、少しでも古びたり、傷付いてしまったものは、あっという間に見向きもされなくなってしまう・・・そんな不安に追い立てられているだけなのかもしれません。流れている風潮に乗り遅れて取り残されてしまわないように、切実に、そして夢中になっているだけ、ともいえるのかもしれません。でもその流れの激しさはなんだか常軌を逸していて、だから人々は不安定にならないように、たくさんのモノを必死に求めて重さを身に帯びよう、とするのかもしれません。

いつか奄美で暮らせたら・・・と考える時、充実した本屋さんが、秀逸な美術館が、気軽に楽しめないとしたら、私はどれぐらい大丈夫なんだろうか?と思ったりはします。東京タワーのある贅沢な夜景を望める窓や、欧米スタイルの浅くてゆったりした幅のバスタブがあるこの部屋の暮らしを、手放して後悔しないだろうか、と思ったりもします。
でも、そんなものが、どれだけほんとうに必要なものなのかな?とも思うのです。ないとそんなに不安なものなのかな?とも思うのです。
私をほんとうに満たしてくれているものは、何なのかな、と考える時、それは一見贅沢な、そんなものたちではきっとないんだろうな、と思うのです。そんなものたちによって、生きることに繋ぎとめられているワケではきっとないものな、と思うのです。

安心するのに十分なだけ豊かな暮らし・・・それに必要な、大切なものは、きっとものすごくシンプルなんだろうな、と思います。
そもそも、生きる、ということは、きっとものすごくシンプルなこと、ですものね。
そんなシンプルなことに、シンプルにエネルギーを注げるようでいたいな、と思います。

いつも奄美で確かめているのは、そんな思い、だったりするのでした。

シンプルな暮らしの香り
   グレープフルーツ 2滴
   マンダリン 2滴
   ティートリー 2滴

シマには、「シマ時間」という時間が流れている、といいます。ゆったり、のんびりした時間の感覚です。
そんなゆったり、のんびりは、シンプルさゆえ、なのかもしれないな、と思うのでした。
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by leaf-child0802 | 2009-10-22 15:34 | 奄美のこと | Comments(0)
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