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ことの葉暦

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物語を着る楽しみ

とっても久しぶりに、あるものを買いました。
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St. JamesのボーダーTシャツです。

流行というものをまるでフォローしなくなって、もうずいぶんになります・・・。
好きなもの。
着心地よく感じるもの。
自分に似合うと思えるもの。
そういうものが、しっかり分かった気になって、すっかりそれらに安住するようになっているのですが・・・。



近頃どうやら流行しているらしい、ボーダー。
街中でよく目にするようになりました。
実は、高校~大学生の頃の私にとって、欠かせないアイテムのひとつだった、ボーダー。
久しぶりに着てみるのもいいかも・・・と思っていたところ、昔よくのぞいていた代官山のSt. Jamesのブティックが健在なのを見つけてうれしくなり、久々に買ってみたのでした。

シンプル&ベーシックなものをちょっとだけ無造作に、そしてごくさりげなく自分らしく着る、というのが、今も昔も、私が「いいなあ。」と思うスタイル。
ファッション・アイコンは、シャルロット・ゲンズブール。
父セルジュのお葬式にも、ジーンズで出席した、という彼女が、ずっと変わらず憧れです。
その彼女の「なまいきシャルロット」という映画の中での着こなしを真似してみようとしたのが、私のボーダーデビューでした。
もっとも最初に手にしたのは、無印良品のボーダーTシャツでしたが。
大学生になって、いろんなお店に簡単に行ける東京で暮らすようになって、St. JamesやLe minorやagnes b.のボーダーたちが、増えていったのでした。

ボーダーをめっきり着なくなったのは、大学を卒業する頃だったでしょうか。
その理由は、どうやら、「目立つことに気付いてしまった。」からだったみたいに、思います。
(ボーダーはそもそも、視界が悪い海上でも見分けられるように、と考えられた柄ですから、目立たないといけなくはあるのですが。)
入れ替わるように、私のクローゼットに増えていったのは、黒い服でした。
オシャレな人は黒を着る、ともいわれますが、何かを守りたい、とか、何かから守られたい、と強く思う時に選ばれるのが、黒という色です。

今でも黒は変わらず、安心してしまう色、なんですが。
気分や雰囲気が変わること、も、ちょっとずつは楽しめるようになってきたこの頃。
そうして久々に手許にやってきた、ボーダーTシャツ。

よく見てみると・・・
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このシルエット、モン・サン・ミシェルですよね??
いつかは行ってみたい、海に浮かぶ修道院。
かつては潮が引いた時だけ、歩いて渡れたんだそうですが、その干潟で育った羊の毛は、質がよいのだそう。
そして、その羊毛の加工で栄えたのが、そこから20キロほどのところにある、セント・ジェームスの街だったのだそうです。(ということは、最初は、Tシャツではなく、セーターだったんですね。)
ちなみにSt. Jamesとは、聖ヤコブのこと。その遺体がまつられているのが、巡礼で有名なサンティアゴ(=スペイン語でヤコブ)・デ・コンポステーラで、セント・ジェームスの街は、その巡礼路に位置しているとのこと。

それにしても、フランスのブランドなのに、なんで英語っぽい名前なんだろう…と不思議だったのですが(聖ヤコブは、フランス語だとSt. Jacques=サン・ジャックになります。)・・・。
フランス人・フランス語というと、ラテン系、と思いがちなんですが、セント・ジェームスやモン・サン・ミシェルがあるノルマンディー地方(フランス北西部)は、ゲルマン系のノルマン人が支配する地でした。加えて、ブランド名をもらった街が、そもそもはイングランド王がつくった要塞都市だった、ということにも、理由がありそうです。
ウィリアム1世。ノルマンディー公であり、イングランド王。ノルマン・コンクェストの「ウィリアム(=フランス語ではギヨーム)征服王」です。

老舗ブランド、というのは、それ自体にも秘められた物語が豊かにあることが多くて、それを思いにとめつつ身に着けることが、また楽しかったりもするのですが、すいぶんと壮大な歴史に、繋がったものです・・・。

物語を纏う香り
   マヌカ 1滴
   ローズマリー 1滴
   サイプレス 3滴

そういえば、奄美でいつもお世話になるカフェのオーナー兄弟の弟さんが、セント・ジェームスのものと思しきボーダーTシャツを着てらっしゃっることが多くて、「こだわりのスタイルなのかな?」と思っていたのですが、なんとそのお嬢さんの名前が「ミシェル」ちゃんなんです。
命名する時に、モン・サン・ミシェルのことも頭にあったと、おっしゃってました。
なんだか、ちゃんと繋がってます・・・。
ちなみに、サン・ミシェル=大天使ミカエル。「神に似たもの」という意味で、「光の王子」とも呼ばれる、太陽の天使です。天使の軍隊の隊長で、武装した姿で描かれることが多い。また、最後の審判で、人々の魂をはかる天秤を持つ、ともされています。輝かしい勇ましさと、強さと、そして厳しさも感じる天使。ほんとうに自分らしく生きようとすることを、守護する天使です。
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by leaf-child0802 | 2010-04-02 15:25 | 素敵なものたちのこと | Comments(0)
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