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ことの葉暦

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あまん夕後篇 ふるさと

昨日に引き続き「あまん夕」のおはなしです。

「うたひめ」でご紹介した中村瑞希さんの「今夜、シマに生まれたことを誇りに思う」は、このイベントの主催であるディ!ウェイヴの代表の方の言葉をきっかけに生まれた曲だったそうです。実はわたしも、その方とお話をして、シマの人のシマへの想いの力強さや、そのあり様の健やかさを教えられた経験があります。
想い、のちから。
「あまん夕」に寄らう人たちはたしかに「想い」でしっかりと結びついていました。「故郷(シマ)」への、大切な、想いです。
自分にとって大切なものが、周りの人にとっても大切なものである、ということの安心感と、そんな風に大切なものを共有し分かち合える人たちと一緒にいられる、ということの幸せな高揚感…それは眩しいぐらいあたたかな景色でした。

人の想い、というのはたしかに力を持っています。それはときにいのちを与えもし、奪いもします。この世界は、人間のためだけにあるのではないけれど、この世界で生きるものたちの幸せが、人間の想いにかかっていることは、事実です。だからこそわたしは、人間に、健やかで幸せであってほしい、と心から願っています。
幸せであればあるほど、人間は安心して、よろこぶことや、愛することに、想いを存分に傾けるようになるからです。
故郷を大切に想うこと…偉大な智恵だ、と思います。そうして大切にされた居場所を持つこと…それは人を安心して生かします。生かされていることに、自然に感謝を抱かせます。そして、生きていることを、自然に受け容れさせてくれます。生きる強さに繋がっていきます。愛する力に、繋がっていくのです。

これを読んでくださっている方の中には、生まれ育ったところを故郷と呼ぶことができなくて、寂しかったり、苦しかったりする方が、いらっしゃるかもしれません。
でも、大丈夫です。
大切なのは、「なにかを大切に想う」ことです。
わたしの大好きなシマ唄に、「くばぬ葉」という唄があります。シマ唄というのはシマや場や唄者によって歌詞が変わったりはするのですが、こういう歌詞があります。
 吾ぬや此島に 親 親類 居らぬ
 吾どぅ加那ィ 愛しゃんしゅん人どぅ 親 親類
 (私はこの島に親、親類はいない。私の愛しい人、愛しい人が親、親類だ。)
冒頭の「今夜、シマに生まれたことを誇りに思う」を作詞・作曲されたハシケンさんは、奄美で生まれ育った方ではないようです。でも、大切に想われていることを受けとったり、大切に想ったことを差し出したりして、想いを分かち合い共有することで、素敵なものをつくってらっしゃいます。たしかに居場所を、持ってらっしゃるように感じます。

想いには、ちからがあります。だからそれを、大切にしてください。それがきっと、あなたをよく生かしてくれると、信じてあげてください。

「想い」にしっかり繋がる香り
   マンダリン 3滴
   ゼラニウム 2滴
   ベティバー 1滴
by leaf-child0802 | 2009-03-23 16:17 | 奄美のこと
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